派遣登録とは?仕事開始までの流れとスムーズに働くためのポイント5つ!
派遣社員として働くためには、派遣登録と呼ばれる手続きを行う必要があります。
とはいえ、「どんな手続きをしなければならないのか?」「実際に働くまでのイメージがわからない」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、派遣登録の流れや登録するメリット、派遣社員としてスムーズに働くためのポイントを解説します。
この記事を読めば、初めて派遣登録をする方でも、安心して手続きができるようになります。
派遣で働くことを考えている人は、派遣登録について理解しておきましょう。
目次
そもそも派遣登録とは?
派遣登録とは、派遣社員として働くために「派遣会社」で個人情報や経歴・スキルなどを派遣会社に登録する手続きです。
派遣の仕事は派遣登録した人のみ紹介してもらえるシステムです。したがって、派遣登録をしない限り、派遣社員として働くのは不可能です。
また、派遣の中でも条件の良い仕事は、登録している派遣会社を通して働いた経験のある人から選ばれる傾向があります。なぜなら、すでに派遣会社を通して働いた人は、派遣会社との間で少なからず信頼関係が構築されており、安心して派遣先の企業へ紹介できるからです。
派遣登録にかかる時間は、おおむね1〜2時間ほどです。
なお、派遣先の企業と面接をする機会はありません。その理由は、労働派遣法第26条7項により、派遣先の企業が派遣社員に対して、選考目的で面接を行うことを禁止しているからです。
労働者派遣(紹介予定派遣を除く。)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない。
派遣先の企業は、派遣会社を通して働く人に一度も会わずに派遣の仕事を依頼するわけではありません。派遣先の企業は、職場見学や顔合わせといった面談を通して、派遣登録をした人に最終的に働いてもらうかを決めてもらいます。
繰り返しになりますが、派遣社員として働くためには派遣会社への登録が必要と覚えておきましょう。
派遣登録をする3つの方法
派遣登録の方法は、大きく分けると3つあります。
- 会社に直接行き登録をする「来社登録」
- コーディネーターと電話で話して登録をする「電話登録」
- Webサイトから登録をする「Web登録」
それぞれ、どのような登録方法なのか見ていきましょう。
1.会社に直接行き登録する「来社登録」
派遣会社に直接行き登録する方法は、最も一般的な方法です。派遣会社で個人情報やこれまでの経歴などを記載し、スキルチェックを行います。
その後、派遣会社の「コーディネーター」と要望の話し合いができるので、自分の人柄やスキルのアピールができます。また、派遣会社の雰囲気や対応などから、信頼できる派遣元なのかもチェックできるでしょう。
ただし、あらかじめ決められた日程でしか登録ができません。とはいえ、複数の候補を提示してくれるので、自分の都合が良い日程を選べます。
2.コーディネーターと電話で話して登録をする「電話登録」
コーディネーターと電話で話して、登録する方法もあります。この方法では、希望の「就業条件」や「過去の業務経験」などを電話で伝えます。
そのため、コーディネーターに対して細かい要望なども伝えられるでしょう。派遣会社に行く交通費や時間がかからないので、日中が忙しい方でも登録しやすい方法です。
ただし、直接コーディネーターと話すよりも、自分の人柄や魅力を伝えにくいので注意してください。また、近年では「新型コロナウイルス」の影響により「Zoom」などオンライン面談の形式を採る派遣会社もあります。
Webサイトから登録する「Web登録」
派遣登録のなかで最も手軽に行えるのが「派遣会社専用Webサイト」からの登録です。
パソコンやスマホから空いた時間に個人情報や過去の業務経験を入力するだけなので簡単に行えます。
コーディネーターと話す必要もないので、人と話すのが苦手な方でも安心して登録できるでしょう。
ただし、コーディネーターに自分の人柄を伝えるのが難しいため、相性の良い仕事を見つけにくくなります。
登録しても、すぐに仕事を見つけるのは難しいので注意してください。
派遣登録のメリット
派遣社員として働くためには派遣登録が必要です。ただ、「正直、登録が面倒」「どんなメリットがあるのかわらない」と思うかもしれません。
実は、派遣登録をすると以下の3つのメリットがあります。
- 良い仕事の紹介をもらえる
- 研修やスキルアップの機会を得られる場合がある
- 派遣はパートやアルバイトに比べて時給が高い
アルバイトやパートとして働くか、派遣で働くか迷っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
良い仕事の紹介をもらえる
派遣会社の求人は、主に「求人サイト」から見つける方が多いでしょう。実は、これらは派遣会社が抱えている求人のごくごく一部です。
求人サイトで公開されていない求人は、派遣登録をした人の中から選ばれます。つまり、より良い条件で働きたいのであれば、派遣登録をする必要があります。
もちろん、派遣登録をしてもすぐに好条件で働けるとは限りません。
しかし、求人にマッチするスキルや経歴があれば、派遣登録をしてすぐに好条件の仕事を紹介してもらえる可能性はあります。
また、「大したスキルや経歴がない」という方もご安心ください。
派遣社員として働き続ければ、派遣会社との信頼関係が構築されるので、好条件の求人を紹介してもらえる可能性は十分あります。
研修やスキルアップの機会を得られる場合がある
一部の派遣会社は、派遣社員が利用できる「スキルアップ研修制度」を導入しています。
派遣会社によって内容は違いますが、以下のようなスキルアップ研修が受けられます。
- パソコンスキル
- 語学
- OA
- 資格スクールの費用の割引が受けられる
- ビジネスマナー
派遣会社に通って学ぶだけでなく「eラーニング」を利用して自宅で手軽に研修を受けるのも可能です。
未経験者でも、研修を通して様々なスキルを身につけられるので、より条件がよい派遣先で働ける可能性がアップします。
ビッグアビリティでは、仕事が決まるまでの間もプログラミング・英会話などの各研修を受けられます。
スキル面で不安がある方も、ぜひ派遣登録してみてください。
派遣はパートやアルバイトに比べて時給が高い
人材派遣会社の仕事は、パートやアルバイトよりも時給が高い傾向にあります。以下の表は、派遣とパート・アルバイトの平均時給を比較したものです。
派遣労働者 | 1,904円 |
パート | 1,215円 |
アルバイト | 1,127円 |
厚生労働省の令和元年度労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)によると派遣労働者の1日あたりの平均賃金は15,234円という結果になりました。
このデータは1日8時間労働を基準にしているので、1時間あたりの平均時給は1,904円です。
また「パートタイム労働者」の時給は厚生労働省の毎月勤労統計調査令和3年6月分結果確報を見ると、令和3年6月時点で1,215円(令和元年の時点では1,167円)でした。
「アルバイト」の平均時給は、株式会社マイナビのアルバイト募集時の平均時給データ(2021年7月度)を確認すると、1,127円です。
この結果からわかるように、派遣労働者はパートやアルバイトよりも平均時給が高い傾向があります。
給料が高い職場で働きたいと考えているのであれば、派遣社員としての働き方をおすすめします。
派遣登録の流れを解説!
派遣社員として働いた経験がない人は、どのような流れで派遣先が決まるのかわからないかもしれません。
また仕事がすぐに決まるのか不安な方も多いのではないでしょうか?
まずは、派遣登録の流れについて理解しておきましょう。
- 求人サイトでやりたい仕事を探す
- 派遣登録会に予約を行う
- 派遣登録会を受ける
- 仕事を紹介してもらえる
- 派遣先の企業との顔合わせ
- お仕事スタート
順番に解説します。
1.求人サイトでやりたい仕事を探す
まずは、求人サイトでやりたい仕事を探しましょう。
派遣会社のビッグアビリティでは、オフィスワークやオペレーションサービスなど幅広い職種の求人があります。国内外の有名企業の求人もあるので、ぜひご利用ください。
2.派遣登録会の予約を行う
続いて「派遣登録会」の参加を求められます。ここでは、実際に来社する場合の流れを解説します。
派遣登録会は、毎日複数回行われており、派遣社員として働くためには参加しなければなりません。
ただ平日の昼間は忙しく、夕方や土日でなければ参加が難しい方もいるでしょう。
ご安心ください。派遣会社によっては、平日の夕方や土日にも登録が可能です。登録会では、以下の物が必要です。
- 印鑑
- 身分証明書
- 履歴書
- 預金通帳やキャッシュカード
当日は、忘れないように持参してください。
3.派遣登録会を受ける
当日になったら、派遣登録会を受けましょう。複数人で参加するケースと1対1で参加するケースがあります。全体の流れは大きく変わりません。
派遣登録会では、「派遣社員として働く際の心構えやルール」「仕事の流れ」について説明を受けます。
一通りの説明を受けたら、指定された書類に「個人情報」「希望の職種」「過去の経歴やスキル」などを記載します。
また、応募したい求人によっては、スキルチェックも必要です。
「PC操作」や「タイピングスピード」のチェックはほとんどの人が受けますが、より専門的な仕事を行う場合は、一般常識問題や語学テストなどがあります。そして、派遣登録会の最後に行われるのが「コーディネーター」との話し合いです。
面談では、履歴書を見ながら過去の経歴の確認を行い、就業する際の希望条件や要望などを伝えます。コーディネーターから、現状の求人数や希望条件に沿った求人がありそうかなども聞くことができます。
4.仕事を紹介してもらえる
派遣登録会を終了したら、その場で求人を紹介されるケースもあれば、後日電話やメールで条件に合う仕事を紹介されるケースもあります。
ただし、条件に合う求人が見つからなかったり希望する条件が厳しすぎたりすれば、1か月以上連絡をもらえないケースもあるので、注意してください。
また、求人を紹介されても希望者が多ければ「社内選考」が行われるケースもあります。
紹介された派遣先で働きたい場合は、電話で条件などについての説明を受けて、働く意思を伝えましょう。
5.派遣の企業との顔合わせ
雇用契約を結んだ後は「派遣先の企業の職場見学や顔合わせ」を行います。参加者は派遣先の企業の雰囲気がわかります。
採用する側も参加者の人柄を見ているため、顔合わせの結果、採用されないケースもあり注意が必要です。
無事に、採用が決まったら、派遣会社で雇用契約などの手続きを行います。
6.お仕事スタート
当日になったら、派遣先の企業へ直接出勤してお仕事スタートです。
なお、求人によっては、派遣先の企業との顔合わせなしで採用が決まるケースもあります。
その場合、出勤初日は、営業担当者が出勤場所まで付いて来てくれる派遣会社もあるので、ご安心ください。
派遣登録をする際にスムーズに働くためのポイント7つ!
派遣登録をすれば、誰でもすぐに働けるわけではありません。中には、登録しても紹介できる求人が見つからず、まったく連絡が来ないケースもあるからです。
そこで、派遣登録をする際にスムーズに働くためのポイントを7つ紹介します。
- 服装や身だしなみに気をつける
- 持ち物は忘れずに用意しよう
- 遅刻や当日キャンセルは厳禁!
- 言葉遣いにも気を配る
- 嘘をつかない
- 可能なら「長期間」「週5回」が好まれる
- 熱意や人柄も重要視される
詳しく見ていきましょう。
1.服装や身だしなみに気をつける
派遣登録は選考をする機会ではないので、指定されない限りは、自由な服装で問題ありません。
ただし、派遣先の企業で働くことを考えれば、奇抜な格好はやめておいた方がよいかもしれません。オフィスカジュアルやスーツを着ていけば安心です。
また、身だしなみや髪の色などが厳しい派遣先もあります。スーツを着ていく場合でも、しわしわの物では、悪い印象を与えてしまうので注意してください。
2.持ち物は忘れずに用意しよう
派遣登録会へ行く場合は、忘れ物がないか必ずチェックしてください。「印鑑」や「本人確認書類」などを忘れた場合、最悪の場合、派遣登録ができません。
必要な物については、事前に案内があるので必ず忘れないようにしましょう。
3.遅刻や当日キャンセルは厳禁!
派遣会社によっては、会場がわかりにくいケースもあります。事前に下見するか、集合時間に余裕を持って行くようにしましょう。
なぜなら、遅刻をしてしまうと、派遣先の企業でも遅刻をする印象を与えるからです。
インターネットで住所を検索すれば、ある程度の場所は把握できますが、実際に行ったら迷うケースもあるので注意してください。
また「当日キャンセル」も厳禁です。派遣登録で当日キャンセルをすると、「派遣先でも同様のことが発生するのでは? 」という印象を与えるからです。
とはいえ、体調不良など止むを得ない事情で当日キャンセルするケースもあるでしょう。その場合は、すぐに電話で伝えれば、悪い印象を持たれなくて済みます。
4.言葉遣いにも気を配る
コーディネーターと面談をする際は、敬語で喋りましょう。
派遣先の企業では社会的なマナーを守らなければならないため、敬語が話せなければ、求人をなかなか紹介してもらえないかもしれません。
特にタメ口や乱暴な言葉遣いは厳禁です。
また、おどおどした話し方は、相手に仕事がきちんとできるのか心配という印象を与えます。
ハッキリと自信を持って話すようにしましょう。
5.嘘をつかない
残念ながら、なんとしても早く仕事を決めたいからと、面談中に以下のような嘘をつく方もいます。
- スキルや経歴について虚偽の申告をした
- 職歴を偽った
- 病気や体調面での不安を隠した
しかし、面談時に嘘をついた場合、その時はやり過ごせても派遣先で発覚する可能性が高いといえます。
嘘が発覚すれば、現在の派遣先での契約が終了するだけでなく、二度と新たな派遣先を紹介してもらえなくなるかもしれません。
嘘をつくのは自分を苦しめる結果になるので、絶対にやめてください。
6.可能なら「長期間」「週5回」が好まれる
派遣会社の多くは、希望する条件が「長期間」「週5回」の方が好まれる傾向があります。
特に人気の求人案件の場合、派遣先はなるべく長期で出勤頻度が多い人を好むため、週5回働ける方が有利になりやすいです。
特別な事情がない限りは、長期間かつ週5日の条件で働けることをアピールした方が良いでしょう。ただし、「短期間」「週2,3回から働ける求人」もあります。自分のライフスタイルに合わせた案件を選択しましょう。
7.熱意や人柄も重要視される
派遣会社が紹介する人を選ぶ場合、面談時の熱意や人柄も参考にします。
同じようなスキルや経歴を持っている人が2人いた場合、コーディネーターは、面談時にやる気を感じられた人を選ぶでしょう。
そのため、コーディネーターとの面談時は、熱意をアピールするのも重要です。
派遣登録についてのよくある質問
この章では、派遣登録についてよくある質問についてまとめてみました。
- 年齢制限はある?
- 派遣登録は登録後に解除はできるの?
- 複数の派遣会社へ登録しても問題ないの?
- 派遣登録会で登録を断られるケースはあるの?
少しでも派遣登録に不安がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
年齢制限はある?
実は派遣会社が求人をかける際に年齢制限をすることは禁止されています。また、高校生や60歳以上の方でも働ける求人は多数あります。
ただし、最終的な採用を決めるのは派遣先の企業です。そのため、求められている業務や担当者の裁量次第で、年齢も含めた理由により落とされる可能性はあります。
派遣登録は登録後に解除はできるの?
派遣登録をしても、電話やメール、あるいは派遣社員用のサイトから登録解除が可能です。
派遣登録を解除していない場合、コーディネーターから仕事紹介の電話がかかってくることもあるので、その際に求人紹介のストップをお願いしても構いません。
また、派遣登録をしている場合でも、他の職場で働くことは問題ないのでご安心ください。
複数の派遣会社へ登録しても問題ないの?
複数の派遣会社への登録は問題ありません。実際に、複数の派遣会社に登録している方は多くいます。
ただし、複数の派遣会社から仕事にエントリーした場合、あらかじめ他の会社を利用している旨を伝えましょう。なぜなら、どちらかの派遣会社から採用されれば、もう片方は断る必要があるからです。
なお、最初に決まった仕事を契約した後に、「他の派遣会社から条件の良い仕事の案内が来た」という理由で断ってはなりません。重大な契約違反になるので、二度と仕事を紹介してもらえない可能性があります。
派遣登録会で登録を断られるケースはあるの?
派遣登録会に参加した後、登録を断られるケースは多くありません。ただし、以下のような理由がある場合は、登録を断られる可能性もあります。
- 希望条件に合った仕事を紹介できない
- 希望条件に合った仕事を紹介できない
- 虚偽の申告が発覚した
- 面談の結果、仕事を任せられないと判断された
とはいえ、普通に対応していれば、登録を断られることはないのでご安心ください。
派遣登録からすぐ働ける保証はないので早めの行動がおすすめ
派遣社員として働くためには、派遣登録をしなければなりません。
派遣登録をすれば、求人を紹介してもらえたり、スキルアップ研修などを受けられたりするなどメリットも多くあります。
派遣登録で最も重要なのは、コーディネーターとの面談です。良い印象を与えることができれば、求人サイトでは公開されていない条件のよい求人を紹介してもらえる可能性があります。
なお、派遣登録をしてもすぐに働けるわけではありません。派遣会社の求人を見ていると「即日」で働けるといった記載があります。そのため、即日だから今日から働けると考える方もいるかもしれません。
しかし、即日とは「派遣登録をして翌日〜10日以内に就業開始となる仕事」を表します。
派遣登録から実際に働けるまで時間がかかるので、条件が良い求人と出会うためにも、早めの行動がおすすめです。
ビッグアビリティでは、正社員や契約社員などの直接雇用につながる紹介予定派遣の紹介も可能です。
仕事で悩んだ時も、営業担当者がバックアップしてくれるので、安心して働ける環境が揃っています。また、研修制度が充実しているので、スキルアップも期待できます。
「条件が良い仕事をしたい」「スキルアップがしたい」という方は、まず派遣登録をしてみてください。