派遣会社を使うメリット・デメリットは?派遣社員を雇う費用や注意点
派遣社員は、パート・アルバイトよりも高時給になりやすいです。
そう聞くと派遣社員を使う企業側は、派遣社員の受け入れに迷うかもしれません。しかし、派遣社員を使うのは、正社員を雇うよりもコストの削減になります。
ただし、派遣社員は、「個人」「企業」の両方にメリットだけでなく、デメリットもあります。
そこでこの記事では、個人や企業が派遣会社を使うメリット・デメリットを詳しくお伝えします。また、派遣会社の選び方や、派遣社員になる流れも紹介します。
派遣社員として働きたいと思っている人、派遣社員を使うことを検討している企業は、ぜひ参考にしてください。
目次
個人が派遣会社を使うメリットは?
個人が派遣会社を使って、派遣社員として企業で働く主なメリットは、以下のことが挙げられます。
- ライフスタイルに合った働き方ができる
- アルバイトやパートより時給が高い
- さまざまな職種でスキルを磨ける
- 派遣会社のサポートを受けられる
- 未経験でもスタートできる職種がある
それぞれ詳しく解説していきます。
ライフスタイルに合った働き方ができる
派遣社員は、自分の希望する条件にマッチングした企業で働けます。
職種や勤務時間、勤務地はもちろん、残業の有り無しなどの詳細な条件まで設定し仕事を探せます。
正社員と違い、基本的に契約以外の仕事を任されません。
仕事もプライベートも充実させたい人や、子育てのために時間を増やしたいと考えている人には相性がいい働き方です。
アルバイトやパートより時給が高い
派遣社員も直接雇用のパート・アルバイトと同じく、働いた時間の分だけ給料がもらえる、時給で給与計算されることが一般的です。
同じ時給での働き方になりますが、平均時給はパートやアルバイトよりも、派遣社員が高いことが多くなりやすいです。
アルバイトと派遣社員の月給比較 | ||
---|---|---|
アルバイト | 派遣社員 | |
時給 | 1,099円 | 1,735円 |
参考:リクルートジョブズ「2021年8月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査【三大都市圏(首都圏・東海・関西)】」 リクルートジョブズ「2021年8月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査【三大都市圏(関東・東海・関西)】」 |
派遣社員の方が時給が高い理由としては、以下のことが挙げられます。
- 企業の採用コストがカットできるから
- ボーナスなどを含めた金額だから
- 正社員ほど契約に縛られないから
ライフスタイルに合わせて短時間で働きたいが、正社員と近い給料を希望している人に向いている働き方と言えます。
さまざまな職種でスキルを磨ける
派遣社員ならさまざまな職種を経験でき、スキルを磨けます。
また、正社員として採用されるのが難しい人気の業界や人気企業でも、派遣社員の求人があります。
憧れの業界で働くことができ、優秀な人材と認められればそのまま正社員になれる可能性があるのも、メリットのひとつです。
派遣会社のサポートを受けられる
正社員は働き方の不満や不安があっても、上司への相談をためらって、なかなかできない人も多いかもしれません。
しかし、派遣社員ならば仕事上の悩みを派遣会社の担当者が相談に乗ってくれ、派遣先企業に伝えてくれます。
対人関係にストレスを感じやすい人には、嬉しいメリットです。
また、契約が満了になった場合、次の派遣先を提案してくれるので、転職活動の負担も少ないです。
派遣会社によっては、派遣先の斡旋だけでなく、スキルアップのための研修サポートも行っています。
無料で受講できる研修がある派遣会社もあるので、上手に利用して効率よくスキルアップしましょう。
未経験でもスタートできる職種がある
派遣社員では、即戦力として求められることもありますが、未経験歓迎の求人もあります。
「やってみたい仕事があるけど、未経験だと採用してもらえるかわからない」というような悩みがある人は、一度派遣会社に相談してみるといいでしょう。
個人が派遣会社を使うデメリットは?
個人が派遣会社を使う主なデメリットは、以下の3つです。
- 派遣期間が最長3年
- 自分の意思に関係なく契約満了になることがある
- 重要な業務は任されにくい
それぞれ詳しく解説していきます。
派遣期間が最長3年
2015年の法改正に伴い、派遣社員が同じ派遣先企業の同じ部署で働くことができる期間が最長で3年となりました。「3年ルール」とも呼ばれています。
これは、弱い立場の派遣社員を守るための制度です。
長期的に同じ派遣先の同じ部署で働きたいと考えている人には、デメリットに感じるかもしれません。しかし、直接雇用を打診される場合もあります。
3年ルールについては、以下の記事で詳しく解説しています。
派遣の3年ルールとは?安定して勤める抜け道も含めわかりやすく解説
自分の意思に関係なく契約満了になることがある
派遣社員の契約期間は、一般的に3ヶ月や6ヶ月更新です。
派遣先の仕事が気に入っても、企業が派遣社員を必要としなくなったり、能力が十分に発揮できなかったりした場合は、契約終了となります。
重要な業務は任されにくい
決定権があるような、責任のある仕事は、基本的に派遣社員は任されません。
ほとんどの業務は、正社員でなくてもできるような仕事が多いので、与えられた業務を黙々とこなすことが多いです。
やりがいを求めている人には、物足りないと感じる可能性もあります。
派遣会社を選ぶ時のポイント
派遣会社を選ぶ時のポイントは、以下のようなものがあります。
- 好条件な求人案件があるか?
- 優良派遣事業者認定制度の認定企業か?
- 福利厚生が充実しているか?
好条件な求人案件がある派遣会社なら、快適な職場に就職しやすいです。
また、優良派遣事業者認定制度に認定されている企業なら安心したサービスを提供しているので、信頼性が高いです。
さらに、長く派遣社員として働きたいと考えている人は、年次有給休暇や健康診断などの福利厚生が充実している派遣会社を選ぶのがいいでしょう。
派遣会社の選び方は、こちらの記事を参考にしてください。
派遣会社の選び方とは?重視すべきポイントや雇用形態について解説
企業が派遣会社を使うメリットは?
企業が派遣会社を使う主なメリットは、以下のことが挙げられます。
- コストが削減できる
- 業務が効率化できる
- 専門知識のある人を確保できる
- 優秀な人材を正社員として雇える場合もある
それぞれ詳しく解説していきます。
コストが削減できる
企業が正社員を雇うとなると、各種保険関連や給与計算、採用から育成にかかる費用をすべて負担します。
しかし、派遣社員を雇うと、そういったことは派遣会社が行うので、企業側のコスト削減になります。
業務が効率化できる
繁忙期に派遣社員を雇うことで、正社員でなくても対応できる業務を任せることができます。
派遣社員に業務をお願いすることにより、正社員はコア業務を集中的に行うことができ、業務の効率化ができます。
専門知識のある人を確保できる
派遣会社に企業が求めている人材を伝えれば、マッチングした人が派遣してもらえます。
そのため、専門分野のスペシャリストを、必要な時に即戦力を確保できます。
例えば、企業にプログラミングの知識がある人がいない場合、プログラミングの必要性がある時だけ、その専門家を雇い業務を行ってもらえます。
優秀な人材を正社員として雇える場合もある
派遣された人が優秀で、このまま会社に残ってもらいたいと考えた時、派遣社員や本人の派遣会社の同意が得られれば、正社員として迎え入れることも可能です。
いきなり正社員として雇ったものの、その人が優秀だとは限りません。しかも、正社員は簡単には解雇しづらいです。その点、派遣社員から正社員になってもらう方が安心とも言えます。
企業が派遣会社を使うデメリットは?
企業が派遣会社を使う時の主なデメリットとして、以下のことが挙げられます。
- 仲間意識が低くなりやすい
- 重要な仕事を任せづらい
それぞれ詳しく解説します。
仲間意識が低くなりやすい
派遣社員は、正社員に比べて仲間意識が低くなりやすいです。
そのため「会社の利益のために仕事をやろう!」という気持ちが強くない人もいます。
派遣社員にも正社員にも分け隔てなく接して、仲間意識を持ってもらえるように配慮しましょう。
重要な仕事を任せづらい
派遣社員は就業時間内でしか仕事ができないので、時間が不規則になりやすい業務には向きません。
また、契約期間更新時に、派遣社員サイドから更新を断られることもあるので、長期的な業務も任せづらい場合もあります。
企業が派遣社員を使う時の注意点
業種によっては、派遣社員を使えない場合があります。
- 建設業務
- 港湾運送業務
- 警備業務
- 病院などでの医療関係業務
- 弁護士や社労士などの士業
これらの業種は派遣が一部禁止されています。
派遣社員になる流れ
ここからは派遣社員として企業で働くまでの流れを、具体的に説明します。
基本的な流れは、以下の通りです。
- 派遣会社に登録
- マッチング・仕事紹介
- 就業前手続き
- 就業開始
それぞれ詳しく解説します。
1.派遣会社に登録
まずは派遣会社に登録します。登録方法は主に3つです。
- 登録会
- Web登録
- 電話登録
登録会は予約が必要なことがほとんどです。インターネットや電話で予約をしてから来場します。説明・プロフィール登録・スキルチェック・面談まで一気に行うことができます。
Web登録は、派遣会社のサイトに登録するだけで、担当者と話す必要がなく一番手軽な方法と言えます。派遣会社によっては、Zoomなどを使ったWeb面談登録ができることもあります。
電話登録は、派遣会社に行く必要がないメリットがありますが、登録・マッチング・仕事紹介・仕事に関する質疑応答の度に電話でのやりとりが必要です。そのため、就業までに時間がかかり、やりとりの間に希望の仕事が終了してしまうこともあります。
2.マッチング・仕事紹介
登録時に入力したプロフィールや経歴、希望の仕事からあなたにピッタリの仕事を探し、紹介してくれます。
希望に沿った仕事を紹介してもらえるように、条件は細かく伝えておくといいでしょう。
条件の擦り合わせをする面談では、言葉遣いやマナーなどをチェックされています。
遅刻はしないようにして、マナーを守って礼儀正しく対応しましょう。
3.就業前手続き
派遣先の企業が決まったら、顔合わせ・職場見学で会社の雰囲気を見に行きます。
顔合わせ・職場見学は面接ではありませんが、自己紹介や派遣先企業との質疑応答などがあることが多いです。
顔合わせ・職場見学で正式に採用が決まったら、雇用契約や社会保険などの手続きをします。
職場見学については、以下の記事でより詳しく解説しています。
派遣の職場見学はするべき?当日のプロセスや注意点までの全まとめ
4.就業開始
就業前の手続きが終わったら、いよいよお仕事スタートです。初日は派遣会社の担当者が同行するので、安心です。
勤怠報告は給与を支払う派遣会社に行います。
また派遣先で業務以外の悩みや困り事が起こった場合、遠慮なく派遣会社に相談しましょう。
まとめ:派遣会社を使うメリット・デメリットをしっかり考慮しよう
派遣社員で働きたいと考えている人も、派遣会社の利用を考えている企業も、メリット・デメリットをしっかり理解することが大切です。
派遣社員は、契約期間が最長3年までと長期で同じ企業で働くことはできませんが、ライフスタイルに合った働き方ができることが大きなメリットになります。
プライベートを優先させたい人、未経験からスキルアップをしたい人には、良い選択肢のひとつと言えます。
派遣社員として良いスタートを切るには、まずは優良な派遣会社を選ぶことが重要です。
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