派遣社員の年齢制限は違反?40代・50代が不採用にならないコツや対策を解説
「派遣社員は年齢を重ねるにつれて仕事が見つかりにくくなる?」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
以前は、30代後半から仕事探しが難しくなるとよく言われていました。しかし、派遣社員に年齢制限はなく、40代50代でも派遣社員として活躍している人が多くいます。
そこでこの記事では派遣社員の平均年齢や、40代50代でも派遣社員として採用されるための対策を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
目次
派遣社員に年齢制限はない!年齢で断るのは禁止されている
年齢を気にする人がまず知っておきたいのは、派遣社員には年齢制限がないことです。
そして、平成19年から年齢を理由に募集や採用を制限することを雇用対策法で禁止されています。とはいえ、40代50代の人で、派遣としての仕事が見つかりにくいと感じている人もいるでしょう。
そこで、日本の派遣社員の平均年齢や年齢を重ねると仕事が見つかりにくい理由は、以下の2つです。
- 派遣社員で働く人の平均年齢は40代
- 未経験だと不採用になりやすい傾向もある
それぞれ解説していきます。
派遣社員で働く人の平均年齢は40代
日本人材派遣協会による「派遣社員WEBアンケート調査」にて、派遣社員の平均年齢が発表されています。
2020年に実施した調査結果では、派遣社員の平均年齢は43.3歳です。想像よりも平均年齢が高いと感じる人もいるのではないでしょうか?
2019年の調査結果は平均年齢が41.7歳だったので、派遣社員の平均年齢は少し上がっています。
年齢別の割合で見てみると、40〜49歳が全体の38.7%と最も多く、次に多いのが50代の26.3%です。さらに、特徴的なのは50代の派遣社員の割合が2019年の20.6%から約6%上がっていることです。
年齢を重ねると採用されにくい印象のある派遣社員ですが、割合だけでみると50代でも派遣社員として働けるのがわかります。
あくまでも割合なので、40代50代でも採用されやすいということではありません。しかし、40代50代で派遣社員として働いている人が多いのは、同年代の人にとっては励みになるでしょう。
参考:日本人材派遣協会「派遣社員WEBアンケート調査結果2020年度」
未経験だと不採用になりやすい傾向もある
40代50代の割合が多い派遣社員ですが、未経験の分野・職種への応募は不採用になりやすい傾向があります。
年齢が高くなるにつれスキルが求められ、即戦力としての採用が前提となることが多くなります。「でも、年齢を理由に募集や採用を制限することは禁止されているんじゃないの?」そう思う人もいるでしょう。
採用する企業が年齢を理由に制限することは禁止されています。しかし、実際は、派遣会社は年齢を理由に紹介するのを見送ることがあるようです。
というのも、派遣会社は派遣で働きたい人と派遣を雇いたい企業をマッチングするのが仕事です。
例えば、社員の平均年齢が30代前半の会社に、40代50代で未経験の派遣希望者を紹介するのは適していないと判断することがあります。
その理由は、以下のように考えられることが多いからです。
- 年上よりも同年代から年下の人の方が指導しやすい。
- 若い人の方が未経験のことを習得するのが早い。
派遣会社は派遣社員の働きやすさも考えているので、40代50代の人が未経験の職種かつ30代前半の人たちの職場では働きづらいと判断している可能性もあります。
逆に言えば、スキルや経験が求められる職場では、年齢が高く経験を積んでいる人の需要が高くなります。
年齢が足を引っ張ることもありますが、年齢ゆえの経験を武器に派遣社員として働けるということも忘れずに仕事を探していきましょう。
40代・50代の派遣社員が仕事を獲得するための対策
なかなか仕事が見つからないという40代50代の人もいます。
そこで、派遣の仕事を獲得するための対策を5つ紹介します。
- スキルや経験を活かす
- 資格を取得する
- 倍率の低い求人に応募する
- 派遣会社の担当者との関係性を築く
- 優良派遣事業者に認定されている派遣会社に登録する
それぞれ解説していきます。
1.スキルや経験を活かす
先ほども少し触れましたが、40代50代の派遣社員は即戦力としての採用が多い傾向にあります。
そのため、新しいことに挑戦するよりも、これまでの経験や持っているスキルを活かせる仕事に応募することで、採用されやすくなるでしょう。
自分にはスキルが何もないと思っている人でも、これまでの職歴をさかのぼれば何か一つは見つかるのではないでしょうか?
人との会話の中で武器となるスキルや経験が見つかることもあるので、派遣会社に登録して面談をしてもらうのも一つの手段です。
2.資格を取得する
どうしても活かせるスキルや経験が見つけられない人や、未経験だけど挑戦したい職種がある人は、資格の取得も視野に入れましょう。
例えば、宅地建物取引士のように、経験がなくても資格を持っているだけで採用されるケースがあります。
また、英語やパソコンなどのように、スキルはあるけど証明するのが難しい場合も資格を取得するのがおすすめです。
派遣社員に適している資格はこのあと詳しく紹介します。
3.倍率の低い求人に応募する
なかなか派遣の仕事が見つからない場合は、条件を見直すことも必要です。
例えば、希望する職種を広げ、人手不足と言われている業界に応募しているのも一つの方法です。
厚生労働省が発表している有効求人倍率のデータを見てみると、以下の業界や職種の倍率が低いことがわかります。
- 運送・流通業界
- 介護福祉業界
- 飲食・サービス業界
- IT業界
また、職種を変えるだけでなく、勤務時間・残業時間・勤務先へのアクセスなど、条件を緩くすることで倍率の低い仕事が見つかる可能性もあります。
譲れない条件と妥協してもいい条件を見直しながら、選択肢を広げてみましょう。
4.派遣会社の担当者との関係性を築く
派遣会社の担当者との関係性を築くのも、派遣の仕事を紹介してもらう上では大切です。
担当者と良い関係性が築ければ、条件の良い案件を紹介できる可能性が上がります。
担当者と仲良くなる必要はありませんが、一緒に仕事を探してもらえるパートナーだと思って接してみてください。
5.優良派遣事業者に認定されている派遣会社に登録する
登録している派遣会社の見直しもおすすめです。世の中に派遣会社は把握できないほど多くあり、派遣会社を変えるだけで仕事が見つかる可能性もあります。
派遣会社を選ぶ際の基準として、優良派遣事業者に認定されているかどうかをチェックしましょう。
優良派遣事業者は、派遣社員のキャリア形成支援や働きやすい労働環境の確保など、派遣社員と派遣先企業が安心できるサービスを提供していることを証明する認定制度です。
優良派遣事業者に認定されている「ビッグアビリティ」では、スキルアップサポートも行っています。
無料の研修、パソコン資格の取得を支援するスクールや英会話スクールなどを優待価格で受講できるのも魅力です。
なかなか派遣の仕事が見つからない人や、資格の取得を目指したい人は、活用してください。
派遣社員が仕事を獲得しやすくなる5つの資格
「自分にはアピールできる経験やスキルが思いつかない」という人は、資格の取得がおすすめです。
資格の取得に年齢制限はなく、今取得しておけば何十年と武器になります。
とはいえ、資格の数が多く何を勉強すればいいのかがわからないという人も多いでしょう。
そこで、派遣で有利になると言われている資格を5つ厳選してご紹介します。
- TOEIC
- 日商簿記
- MOS
- 秘書技能検定
- 宅地建物取引士
順番に解説していきます。
1.TOEIC
英語の聞く能力と読む能力を測るのがTOEIC。英検のように何級という段階はなく、990点満点中何点を取れたかで能力を証明するのが特徴です。
一般的に600点以上を取ると、就職において有利になると言われています。
TOEICで高得点を取ると、英文事務・海外営業事務・貿易事務のように、英語を扱う仕事に派遣として就きやすくなります。
2.日商簿記
経理・財務・税務・人事関連の仕事をするなら取っておきたいのが日商簿記です。学生時代に勉強をしたり、資格を取得した人もいるのではないでしょうか?
派遣の求人には事務や経理の仕事が多いので、日商簿記の資格を取得していることが大きなアドバンテージになります。
一般事務や経理・人事の仕事に役立てたいなら、3級を取得しておくのがおすすめです。財務の仕事や時給アップを目指すなら、2級以上を取得していることが望ましいです。
3.MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
聞き馴染みがないかもしれませんが、MOSは事務の仕事を探している人なら持っておいて損のない資格です。
マイクロソフト社が公認している資格で、Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookの5つのソフトを使いこなせることを証明します。事務系の仕事をするなら、パソコンのスキルが必須です。
事務の経験がない場合は、MOSの資格を取得していることで、仕事を円滑に進められることをアピールできます。試験はスペシャリストレベルとエキスパートレベルの2種類に分かれています。
それぞれのソフトで一般的な操作ができることを証明するのがスペシャリストレベルなので、まずはスペシャリストレベルを目指して勉強しましょう。
4.秘書技能検定
近年、人気を集めているのが秘書技能検定です。秘書に求められる知識や技能を持っていることを証明します。
人気の理由は、秘書を目指していない人でも活用できるスキルが身につくからです。
秘書技能検定では、一般常識・コミュニケーション能力・ビジネスマナー・ビジネス文書の作成なども問われます。
そのため、仕事をする上でのマナーや能力が備わっていることも証明できるので、一般事務・営業事務・受付などの採用で有利になるでしょう。
5.宅地建物取引士
不動産取引の専門家であることを証明する国家資格の宅地建物取引士。
不動産業の営業所は、従業員の5人に1人は宅地建物取引士の資格を持っている人を置くことが法律で定められています。そのため、宅地建物取引士の資格を持っていれば、経験がなくても「営業所に必要だから」という理由で採用される可能性もあります。
また、物件情報や契約書のデータ入力・資料作成・重要事項説明を行う宅建事務の仕事をするためには必須の資格です。会社によっては、宅地建物取引士の資格を持っていることで給与がアップする場合もあります。
国家資格ということもあり取得難易度は高めですが、取得さえできれば大きな武器になるのは間違いないでしょう。
まとめ:年齢を活かして派遣社員として活躍しましょう!
派遣社員には年齢制限がなく、40代50代で派遣社員として働いている人は大勢います。
これまでの経験やスキルを活かして、派遣社員としての活躍の場を見つけていきましょう。
もし、アピールできる経験やスキルがない人や、新しい職種にチャレンジしたい人は、資格の取得を目指すのがおすすめです。
派遣会社の「ビッグアビリティ」では、資格の取得や英会話を優待価格で提供するなど、スキルアップをサポートする体制が整っています。
優良派遣事業者に認定されているので、安心して利用できる派遣会社でもあります。
優良企業との取引が多数あるため、好条件の案件をご紹介しやすいです。経験豊富なコーディネーターが誠意をもって対応します。
ビッグアビリティに登録して、派遣社員としての活躍の場を探してみてください。登録は1分で完了します。ぜひ年齢を活かして活躍しましょう。