派遣ならではのメリット・デメリットは?失敗しない派遣会社の選び方紹介
派遣は、「自由に働ける」として選択されるケースが多い働き方です。
日本人材派遣協会の調査によると、派遣社員の割合はここ数年では変わっていませんが、有期雇用者全体(派遣社員や契約社員やアルバイトなど)の割合は16.6%(1986年)から38.0%(2020年)と大きく増加しています。
正社員以外の働き方を選択する人が増えてきたと言えます。
そんな派遣のメリット・デメリットやその他雇用形態との違い、派遣のメリットを最大化させる派遣会社の選び方について紹介します。
派遣社員となって失敗しないためにも、正しく知見を深めましょう。
目次
派遣ならではのメリットは?7つ紹介
さっそく、派遣で働くメリットを紹介していきます。
主なメリットは、以下の7つです。
- ライフスタイルにマッチした働き方ができる
- スキルアップができる
- 派遣会社に相談しやすい
- 職種によっては未経験からでもチャンスがある
- アルバイトやパートより時給が高くなりやすい
- 正社員になる可能性もある
- 派遣会社の提供する福利厚生が受けられる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①ライフスタイルにマッチした働き方ができる
派遣の働き方における最大の特徴が、自由度の高さです。
- 勤務地
- 勤務日数
- 時間
- 職種
- 仕事内容
主に上記の5つがライフスタイルに合わせて選択可能です。仕事やプライベートのどちらを重視するにせよ柔軟に働けます。
なお、雇用契約に明記されていない限り、残業や休日出勤は原則ありません。
そのため、旅行や家事育児など、時間を有効活用しやすくなります。
②スキルアップができる
派遣は自由な働き方であるため、プライベートな時間をスキルアップの時間に活用できます。
また、デスクワークやスキルが必要な職種も多く、業務を行いながら経験値を上げることもできます。
派遣会社によっては、スキルアップサポートが充実している場合もあり、ExcelやWordなどのPCスキルからプログラミングなどの高度なスキルも習得可能。
テレワークの需要が拡大していることから、ITスキルを習得して損はありません。
③派遣会社に相談しやすい
派遣は雇用主(派遣会社)と勤務先(派遣先企業)が異なります。そのため、派遣先での不満や悩みがある場合は、派遣会社に相談しやすいです。
派遣会社からの的確なアドバイスをもらいながら、勤務ができるのもメリットです。
④職種によっては未経験からでもチャンスがある
スキルの必要な職種だけでなく、未経験から挑戦できる職種が多いのも魅力の一つです。
主な職種は、以下のとおりです。
- 事務職
- オフィスワーク
- 軽作業
- 営業
- 販売
未経験からスキルアップが狙えるので、キャリアアップも狙いやすいでしょう。
⑤アルバイトやパートより時給が高くなりやすい
派遣は、同じ有期雇用であるアルバイトやパートよりも時給が高い傾向にあります。
3大都市圏における派遣とアルバイト・パートの平均時給をそれぞれまとめました。
派遣 | 1,735円 |
アルバイト・パート | 1,099円 |
リクルートジョブズの調査によれば、2021年8月度の平均時給は636円の開きがあります。
派遣スタッフになれば、アルバイト・パートよりも稼ぎやすいのです。
なお、同一労働同一賃金により正社員同様に交通費が支給されるようになりました。そのため、給与面で正社員との待遇に大きな差はありません。
⑥正社員になれる可能性もある
派遣社員から正社員になれる可能性もあります。
紹介予定派遣(直接雇用が限定)での契約なら、派遣先と社員の合意のもと正社員として直接雇用される確率が高いです。
最長6ヶ月の派遣期間終了後、社員と派遣先企業双方が合意すれば、直接雇用で働ける契約のこと。
正社員になれば雇用期間はなくなり、より安定した働き方が望めます。そのため、正社員を目指す派遣社員もいます。
⑦派遣会社の提供する福利厚生が受けられる
派遣社員なら派遣会社の提供する福利厚生などのサポートが受けられます。
主なサポートは、以下の3種類です。
- 就業前のサポート:仕事紹介
- 就業中のサポート:相談や有休、健康保険
- スキルアップサポート:優待価格でのスクール受講や研修
ただし、派遣会社によってサポートの充実度は異なるため、事前に確認しておきましょう。
たとえば、ビッグアビリティなら健康保険や有休などの福利厚生、プログラミングスクールや英会話スクールに優待価格で受講可能なスキルアップサポートが充実。キャリアアップを目指す人にもおすすめです!
派遣で働くうえではデメリットもある
派遣社員として働くにあたり、当然デメリットもあります。
主なデメリットは以下の3つ。
- 雇用が不安定
- 同じ職場での勤務期間は最長でも3年間まで
- スキルの有無で大きく仕事が限られる
デメリットがあるとはいえ、しっかりと理解していればプラスにも考えられるので、しっかりとおさえておきましょう。
①雇用が不安定
派遣の最も大きなデメリットは雇用が不安定であることでしょう。
特に、契約期間があらかじめ決まっている有期雇用の場合、契約満了する度に新たな勤務先を探さなければなりません。
一方、雇用が不安定であることは退職のハードルが低いともとれます。派遣スタッフにとって、仕事が合わないと思ったら短期間で辞めやすい点はメリットでしょう。
②同じ職場での勤務期間は最長でも3年間まで
有期雇用の派遣社員には、同じ部署やチームでの勤務期間が最長3年までという「3年ルール」があります。
なお、勤務期間は累計ではないため、配属先が変われば一度リセットされます。
このように、期間があらかじめ制限されるので、3年ルールにはデメリットしかないと考える人も多いでしょう。ただ3年ルールにはメリットもあります。
それが、3年後に正社員として採用される可能性があることです。
派遣先企業から頑張りが評価され「継続して働いてほしい…」と思っても派遣社員として3年以上は働けません。
そのため、派遣先企業から継続希望がされれば、直接雇用してもらえます。
③スキルの有無で大きく仕事が限られる
派遣社員は、スキルの有無によってできる仕事が大きく限られます。
例えば、エンジニアや医療系などの職種はスキルや資格が必須です。ノースキルでは、軽作業やコールスタッフといった職種しかできません。
当然、スキルの有無で給与面にも大きな差が出るでしょう。
ただ、スキルさえあれば、大きく収入を伸ばすことも可能です。働きながらスキルアップも行い、より良いキャリアアップも実現できます。
そのため、派遣会社の選び方も非常に重要となります。
派遣社員を雇う企業側のメリットは?
派遣という働き方でメリットがあるのは、派遣社員だけではありません。実は、派遣先企業にとっても大きなメリットがあります。
派遣先企業が派遣社員を雇用するメリットは、以下の2点です。
- 契約期間があるため雇用しやすい
- 業務の多忙など必要に応じて人員補充がしやすい
不安定な雇用形態ながら、なぜ現在でも派遣社員が求められているのかみていきましょう。
契約期間があるため雇用しやすい
派遣社員には雇用期間が決められています。これは企業側にとって非常にメリットです。
あらかじめ契約期間を決定さえすれば、必要な期間に必要なだけ人材を確保できるため、不必要なコストはかかりません。
派遣スタッフにとっても、必要とされる環境で仕事ができるので、やりがいを感じられるメリットがあるでしょう。
業務の多忙など必要に応じて人員補充がしやすい
派遣先企業が派遣スタッフを雇用する目的は、大きく2つあります。
- 人員不足を早急に補完するため
- 即戦力となれる高スキル人材を確保するため
派遣スタッフはフレキシブルに活躍できる人材であり、企業にとって重宝したい人材なのです。
派遣と他の雇用形態では何が違う?
派遣とその他の雇用形態との違いについても見ていきましょう。
派遣と正社員の違い
派遣社員 | 正社員 | |
雇用主 | 派遣会社 | 就業先企業 |
勤務先 | 派遣先企業 | 就業先企業 |
就業日数・就業時間 | 派遣社員の希望を踏まえて決定 | 基本はフルタイム勤務 |
働ける期間 | 基本的に有期雇用 | 無期雇用 |
給与支払い 福利厚生など |
派遣会社 | 就業先企業 |
昇給の有無 | 有 | 有 |
残業の有無 | 無 | 有 |
正社員と比較したときの派遣で働くメリットは、働き方の自由度が高く残業がない点です。
正社員の場合は、フルタイム勤務かつ残業もあるため、時間的な制約があります。
一方、派遣社員は正社員と比べると安定した働き方はできません。
自由と安定のどちらを重視したいかによって働き方を選ぶ必要があるでしょう。
派遣と契約社員の違い
派遣社員 | 契約社員 | |
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 |
勤務先 | 派遣先企業 | 勤務先企業 |
就業日数・就業時間 | 派遣社員の希望を踏まえて決定 | 基本はフルタイム勤務 |
働ける期間 | 基本的に有期雇用 | 1回の契約期間は原則3年 |
給与支払い 福利厚生など |
派遣会社 | 勤務先企業 |
昇給の有無 | 有 | 無 |
契約満了後 | 派遣会社から次の派遣先紹介 | 自分で探す |
派遣と契約社員は、どちらも雇用期間に制限があります。
ただ、派遣社員の場合は、次の派遣先を紹介してもらえるケースが多いです。そのため、契約社員と比べると、次の仕事が見つかりやすいというメリットがあります。
一方、契約社員の場合は、派遣社員よりも正社員を目指しやすいです。
契約社員を対象とした正社員登用制度を導入している企業もありますので、正社員を目指したい人は確認しておきましょう。
派遣とアルバイト・パートの違い
派遣社員 | アルバイト・パート | |
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 |
勤務先 | 派遣先会社 | 勤務先企業 |
就業日数・就業時間 | 派遣社員の希望を踏まえて決定 | 基本はシフト勤務 |
働ける期間 | 基本的に有期雇用 | 単発の場合は最短1日 1年間で契約更新が必要 |
給与支払い 福利厚生など |
派遣会社 | 勤務先企業 |
昇給の有無 | 有 | 有 |
平均時給 | 1,735円 | 1,099円 |
派遣とアルバイト・パートの最大の違いは、やはり給与面の待遇差です。
これは、任される仕事内容が大きく影響しています。派遣社員の方がより重要な仕事を任される傾向にあり、スキルアップもしやすい点がメリットです。
派遣のメリットが活きる派遣会社の選び方
最後に、派遣のメリットが最大限に活きる派遣会社の選び方を紹介します。
主な選び方は大きく3つです。
- 働きたい職種で選ぶ
- 福利厚生で選ぶ
- スキルアップ支援の充実度で選ぶ
3点とも意識しながら派遣会社を選びましょう。
働きたい職種で選ぶ
派遣会社にはさまざまなタイプがあります。
- 大企業や優良企業の仕事が多い派遣会社
- ITや金融など業界特化型の派遣会社
- 業界を網羅した求人数の豊富な派遣会社
など、派遣会社によって特徴が異なります。
豊富かつ優良な求人案件を持っている派遣会社を選ぶのが賢明です。
福利厚生で選ぶ
どんな働き方であっても、福利厚生の充実度は気になるところです。
特に派遣の場合、福利厚生は派遣会社の規定が適用されるため、事前に「自分の希望する福利厚生が含まれているか>」「利用条件は何か?」を確認しておきましょう。
スキルアップ支援の充実度で選ぶ
2015年の9月に改正された労働者派遣法により、キャリア形成支援制度が定められました。
主なキャリア支援の対象として、以下の内容が挙げられます。
- 基本的なビジネスマナー
- パソコンスキルなどのITスキル
- 資格や免許
支援方法は、派遣会社によっても異なります。例えば、派遣会社で教育カリキュラムが組まれていたり、スクールの受講が優遇されたりなどがあります。
自身の希望するキャリアプランに合わせて、必要なスキルアップができる派遣会社を選びましょう。
まとめ:派遣で働くメリットを最大限活用できる派遣会社を選ぼう
ここまで派遣で働くメリットやデメリット、メリットを活かす派遣会社の選び方についてみてきました。
派遣社員にとって、働く環境や就業サポートは非常に重要です。
特に、福利厚生やスキルアップできる環境は欠かせません。
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